アメリカ各地で8日、2017年に観測して以来、7年ぶりとなる「皆既日食」が観測された。
皆既日食になった数分間のあたりが夜のように暗くなる現象に多くの人が空を見上げ、歓喜に沸いていた。
日本で皆既日食は次いつ見ることができるのか?
◆アメリカ各地でみられた皆既日食。
引用: TBS NEWS
引用:毎日新聞
今回の皆既日食はメキシコ西部から米中央を横しカナダ南東部までを縦断するという広範囲で観測された。
NASA(アメリカ航空宇宙局)によると、この経路の約320キロ以内に住む人を含めると、約1億5千万人となり、全米の99%の人が皆既日食が見える地域に住んでいるとのこと。
特に晴れた地域でははっきりと太陽が欠けていくのが確認でき、皆既日食となった数分の間はあたりが夜のような暗さとなった。
この機会を逃すまいとアメリカ各地で様々なイベントや皆既日食にちなんだ商品が企画され、アメリカの民間調査会社の調べによると、経済効果は全体で60億ドル、日本円で9000億円になったとしています。
アメリカでは2017年ぶりの観測に各地で大きな盛り上がりを見せていました。
NASA(アメリカ航空宇宙局)によると、ナイアガラの滝付近ではおおよそ3分半にわたって、観測されたという。
ナイアガラにも多くに人が集まり、集まった人たちは安全に見ることのできる「日食グラス」をかけて空の様子を見守り、皆既日食が始まるとあたりは大きな歓声で包まれました。
アメリカ南部テキサス州のアーリントンでも多くに人が集まり、ここでは月の影から太陽の光がこぼれるように見えて、指輪のように輝く「ダイヤモンドリング」と呼ばれる現象も見られ、こちらでも大きな歓声に包まれていました。
また、この日は国連で、安全保障理事会が開かれていましたが、部分日食が始まれば会議が一時中断し屋外で珍しい天体観測を楽しんでいたとしています。
◆日食ってなに?
晴れた日の明るい時間帯に数年に1度太陽が見えなくなったり、部分的にかけて見えることがあります。
これは「日食」という非常に珍しい現象です。
日食には太陽全体が見えなくなる今回観測された、「皆既日食」のほかに、太陽が輪っかのように見える「金環日食」(ダイヤモンドリング)、太陽の一部が欠けて見える「部分日食」があります。
◆日食のどのようにして起こるのか?
引用:ウェザーニュース
日食が発生するのは地球と月の動きが大きく関係しています。
地球や月は他の天体の周りを公転しています。
地球は太陽の周りを公転していて、反時計回りに1年かけて1周、月は地球の周りを公転していて、反時計回りに約27日間で1周します。
日食という珍しい現象はこの地球と月の公転の位置とタイミングがうまく合い、太陽⇒月⇒地球と一直線になったときに観測することができます。
◆次回の皆既日食はいつ見れるの?
次回、日本で日食が観測できるのは6年後の2030年6月とされています。
このときは部分日食になるとされていて、北海道では金環日食が観測できる可能性が高いとのことです。
皆既日食が日本で観測できるのは2035年9月とされていて、日本全国で部分日食、関東や北陸では皆既日食が観測できるチャンスです。
ちなみに場所によって見え方が多少異なるのは、太陽⇒月⇒地球の基本的な位置関係は変わりませんが観測する地点により、公転軌道(公転する道)の角度にズレがあるためです。
◆まとめ
皆既日食は生きているうちに何度もお目にかかれるものではありません。
日本では2009年7月に観測されたのが最後なのでここを見逃してしまった方は次回予定の2035年に見れることを期待しましょう。
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