目のかゆみ、鼻水、くしゃみなど今や多くの人が症状を訴える『花粉症』。
ここ数年でさらに増加しており、特に多くの子供に症状がみられています。
そんなやっかいな花粉の症状との付き合い方と少しでも和らげる対策を紹介します。
◆年々増加する子供の花粉症状
子供の花粉症事情を製薬会社が保護者を通じてアンケート調査を行ったと発表しました。
その結果、花粉症とみられる症状があった16歳以下の子供は調査した全体の約40%に上ることがわかった。
このアンケート調査は製薬会社が今年の1月に、0歳から16歳までの子供の保護者を対象にインターネット上で実施したもので7131人の方から回答を得ることができたそうです。
そのうち、「子供が医療機関等で花粉症の診断を受けている」と回答した人は21.8%、「医療機関の診察を受けていないが花粉症だと思う」と回答した人は20.8%で合わせて42.6%もの保護者が、子供に花粉症又は花粉症とおもわれる症状があると回答したことになります。
およそ10年前にも同様のアンケート調査を行っており、その時の結果は32.7%であり、今回の結果と比較すると10%ほど増加していることがわかります。
また、このうち小学生の花粉症又は花粉症とみられる症状があると回答したのは47.4%とほぼ半数を占める結果となりました。
◆なぜ花粉症の症状が増加したのか。
先ほどのアンケートの結果について、日本医科大学医学部耳鼻咽喉科の大久保公裕教授は、「室内で遊ぶ時間が増えたことや、環境の変化によってアレルギーになる子供が増えてきたことも原因の一つではないかと思う。」とコメントした。
さらに続けて「その中でもアレルギーの治療を受けない子も多く、毎年悪化している。顔を触る仕草やくしゃみを連発するなどの症状があれば一度、医療機関で検査してほしい」と話した。
◆花粉症の原因となる植物。
花粉症とは、スギやヒノキといった植物の花粉で起こるアレルギー疾患です。
主にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや充血といった鼻や目などに症状が現れます。
原因となる植物はさまざまですが、一番はスギで、花粉症全体の約7割を占めていると推察されています。
そのため、花粉症の多くの人はスギ花粉の飛散量が多くなる2月~5月にかけて、先ほどのような鼻や目の症状に悩まされます。
これと同時期に近年増加傾向にあるのがヒノキ花粉でこちらにも警戒が必要です。
◆実は花粉症は年中注意が必要。
2月~5月の間にスギやヒノキの花粉に悩まされるため、「花粉症といえば春」とイメージされるかもしれません。
でも実はそれ以外にも夏の終わりから秋にかけても花粉は飛散しています。
その花粉の主な原因は、道端や空き地などで繁殖する雑草で、キク科のブタクサやヨモギ、アサ科のカナムグラ、イネ科のカモガヤがあげられます。
これらの草の開花期は9月~11月で、花粉が飛散します。
なので花粉の症状の重症度は違えど、年中注意が必要です。
◆花粉を防ぐためには?
花粉を予防するにはもちろん根源である、花粉を除去するのが一番なのですがこれはまず不可能です。
ですが、花粉に接触する機会を少なくするのは可能です。
自宅やオフィスをこまめに掃除をし、マスクをかけてできるがけ花粉に触れないようにしましょう。
予防として一番いいのはやはり、「薬による治療法」です。
アレルギーの原因のヒスタミンを抑える、抗ヒスタミン剤という薬を用いる治療で、投与するだけの簡単な方法ですが副作用で眠気が現れることが多いのが難点ではあります。
しかし、近年ではこの眠気の作用を抑えた薬も販売されていますので試してみるのもいいかもしれません。
◆まとめ
花粉症はある日突然、発症し夜も眠れなくなる厄介者ですが、この先も付き合っていかなくてはいけません。
なのでまず、自分がどんなアレルギーをもっていて、そのアレルギーの対処は何が適切かを知ることが大切ではないかと思います。
また日々の食事の中でアレルギーが軽減される事例もあるため、食生活の見直しも大事なのかもしれません。
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