富山県のとある場所で、本来いるはずのない『特定外来生物』が捕獲されました。
発見されたのは5月20日で、発見から一夜明けた、21日に捕獲されました。
今、日本で深刻な問題となっている『特定外来生物』を紹介していきます。
◆発見された『特定外来生物』
引用:チューリップテレビ
5月20日に富山県の富士市内の工場現場の水たまりで、ワニのような口をもつ大型の魚が発見された。
一夜明けた21日に富山県の自然保護課や水族館関係者が集まり、地元の人や報道陣が見守る中、捕獲作業が始まった。
工事現場の水たまりを重機などで区切り、捕獲担当の職員が水たまりに網を入れると、ほどなくして謎の大型の魚が姿を現しました。
大型の魚は体長約1メートルほどもあり、ワニのような口先とヒレに斑点のようなものがついていたといいます。
これまでにも何度か目撃情報が寄せられており、水の中をゆっくりと泳いでいたとのこと。
水族館関係者によると、捕獲された大型の魚は『アリゲーターガー』の可能性が非常に高いとの見解をしています。
アリゲーターガーは、ガー目ガー科に分類されている古代魚で、かつては観賞魚として、ペットショップなどで販売されていました。
本来は北アメリカ原産の淡水魚で日本には生息しておらず、飼育されていた個体が放逸されたことにより侵入したとされています。
◆深刻な『特定外来生物』問題
近年、日本では「特殊外来生物」の増加が問題視されています。
特に今回捕獲されたアリゲーターガーは肉食で、主に他の魚類や甲殻類を食べる為、生態系を壊す危険性が高いとして、2018年にガー科の魚は特定外来生物に指定されました。
現在では、飼育や販売も原則禁止とされていますが、川や池などへ違法に放流する問題が全国で度々報告されています。
人に危害を加える可能性は低いとするものの、在来生物が捕食され日本の生態系に影響を及ぼすのは事実です。
そもそも外来種とは。
「本来生息していなかった場所へ人間によって運ばれ、人間の管理下にない生き物」のことを外来種といいます。
運ばれ方が意図的か意図的でないかは問わず、その生き物のが本来持っている移動能力を超えて、人間の力で運ばれたものを指します。
意図的なもの・・・人間が運んで放流。
意図的でないもの・・・海外から国内に運ばれた荷物などにくっついていた。
また、外来種は国外の生物のみに該当するだけでなく、国内もその対象です。
国内から別の地域に持ちこまれた生き物を『国内外来種』といいます。
身近にいる『特定外来生物』
皆さんの身近にいる『特定外来生物』でよく目撃される生き物は、「アメリカザリガニ」「アカミミガメ」「ブラックバス」「アライグマ」「ヌートリア」ではないでしょうか。
これらの外来種はどれも、在来種を捕食する生き物や農作物を荒らす生き物でその被害は年々深刻化しています。
アライグマ等を捕獲した場合、原則駆除する決まりとなっているが、「何度やっても心が痛む」といった声や「適切とは言えない」といった声も多くあがっている。
◆まとめ
今回紹介した、特定外来生物以外にも多数存在しますが、どの生き物にも罪はなく、すべては人間が元凶となって招いた問題です。
責任感をしっかりと持って、適切な方法で飼育してほしいと強く思います。
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