警視庁は3月30日から4月7日にかけて、合わせて3回、歌舞伎町の「トー横」周辺で一斉補導に乗り出した。
春休み中の若者がトラブルや犯罪に巻きもまれる可能性を少しでも防ぐための対策と思われる。
近年、若者を中心に「オーバードーズ」が問題になっているのも理由の一つではないだろうか。
◆稀にみる一斉補導。
警視庁は3月30日から4月7日にかけて、新宿歌舞伎町「通称 トー横」にて、一斉補導を行った。
補導されたのは11歳から18歳までの男女合わせて31人となり、内高校生が12人、中学生が6人、小学6年生の児童が1人と発表した。
このうちの8割以上が都外在住者で中にはアジアから観光に来た人もいたという。
同庁の少年育成課によると、一斉補導は延べ130人態勢で実施され、深夜に徘徊している未成年と思われる少年少女のほかに無職の方も11人、補導したとのこと。
補導された福岡県に住む高校1年生の15歳と埼玉県に住む高校3年生の18歳の女子生徒は男性従業員が女性客をもてなす、所謂「メンズコンセプトカフェ」に多額のお金をつぎ込む過度な「推し活」をしていたとみられている。
警視庁は特に春休みのこの期間は若者が犯罪やトラブルに巻き込まれる危険がが高く、引き続き警戒を呼びかけるとともに、「悪意のある大人たちもいるので、安易な気持ちでこの場所に来てはいけない」とコメントしています。
◆「トー横」とは。
引用: ABEMA
近年、ニュースなどで耳にする機会が増えたこの「トー横」というワード。
この「トー横」とは、新宿歌舞伎町の複合商業施設「新宿東宝ビル」に隣接する広場の総称のことを言います。
SNSを通じて知り合った、居場所を求める少年少女がこの場所に集まり、これを「トー横キッズ」と呼ばれ、薬物の摂取や飲酒喫煙、性被害といった事件に巻き込まれるケースが近年増加しており問題になっています。
◆「トー横」での被害。
引用: NHK
先ほども書いた通り、「トー横」では薬物に摂取など様々な事件が発生しており、その中でも深刻な問題となっているのが「オーバードーズ」です。
「オーバードーズ」とは、市販薬の過料摂取のことで薬を服用するときの1回あたりの用量が過剰である状態、または薬物の過剰摂取を行う行為のことを指します。
医薬品は安全に効果を発揮するために開発の段階で用法容量が定められます。
なので市販薬を規定の用法容量を守らずに過剰に摂取すると健康障害が生じたり、薬の依存症になってしまって、過剰摂取がやめられなくなるケースがあり、最悪命にも関わってくる場合もあります。
高校生を対象にした調査ではこの1年以内に、市販薬を乱用した経験がある人の割合が約60人に1人という結果が出ています。
この「オーバードーズ」の背景には、いじめや虐待、親との関係の悪化や孤独感や強いストレスが原因となっている場合がほとんどで、その気分を紛らわすための手段として「オーバードーズ」を行う傾向があるようです。
◆まとめ
SNSの発達は良くも悪くも使用する人の環境状態で簡単に事件に巻き込まれてしまいます。
機器の発達に伴い、若い世代を中心に人とコミュニケーションを取ることを避ける傾向が強くなってきているのも要因の1つではないでしょうか。
この世の中だからこそ「人と人とのつながり」がかけがえのないものになると思います。
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